野球は本当に左打ちが有利か？

よく「野球選手になるには左打ちが有利」という話を聞きます。漫画「巨人の星」の主人公は右利きなのに、父親が「野球選手にするため」と無理に左利きに矯正されます。これは極端だとしても右利きなのに左打ちの練習をさせる親はいると思います。

はたして本当に左打ちが有利なのでしょうか。
「右打ちと左打ちのどちらが有利か」ではなく、右利きなのに左打ちに変えた「右投げ左打ちは有利か」という観点で考えます。

まずプロ野球の通算本塁打数トップ20を見てみます。

右投げ左打ちは広島、阪神で活躍した金本しかいません。

次に通算安打数トップ20を見ます。

やはり右投げ左打ちは意外に少ないです。立浪、石井、若松です。

単純に右打ちと左打ちを比較すると、左打ちの場合、一塁ベースまでの距離が短く、打った後の姿勢も一塁を向きますので、到達時間が短いのは明らかで、内野安打の数は増えるでしょう。
しかし一般的に内野安打そのものの割合は少ないです。イチローですら安打のうち内野安打は2割程度だそうです。

打撃は右打ちならば右手の押し込みが重要だそうです。左打ちは左手の押し込みが重要ですが右投げ左打ちは左手の力が弱いです。これが右投げ左打ちの打撃成績が意外と良くない原因と考えられます。
「ソフトバンクの内川は右打ちなのによく安打を打つ」のは意外なことでも何でもないのかもしれません。

余談ですが、「右投げ左打ちはバントが下手」と言われます。バントは利き手で狙った方が簡単なので、本来は右利きの選手には難しいのでしょう。
この点はデータがあれば確認したいところです。

[ 2014年6月13日 | カテゴリー: 野球 | タグ: 利き手 , 安打 , 本塁打 ]

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