正多面体は何種類あるか

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正三角形や正方形(正四角形)など、正多角形が組み合わさってできる立体を正多面体という。ただし、頂点に集まる辺の数はどの頂点も同じ数であるものに限る。

立方体は、正方形(正四角形)が6面、組み合わさってできる立体、正6面体である。正三角形が4面、組み合わさってできる立体は正4面体である。この正4面体を2個用意して、ある面同士を貼り合わせると、どの面も正三角形であるという立体ができるが、これは正多面体とは呼ばない。辺が3本集まる頂点と、辺が4本集まる頂点があるからである。

さて、この正多面体は何種類あるだろうか。

正三角形がいくつも組み合わされば、何種類でもできそうな感じもするが、実はそうではない。

次の表は、正多角形の内角を表している。なお、正七角形の内角は端数を四捨五入している。

正多角形の内角
正多角形 内角
正三角形 60度
正四角形 90度
正五角形 108度
正六角形 120度
正七角形 129度
正八角形 135度

正多面体の一つの頂点には正多角形がいくつか集まっている。たとえば、正六面体(立方体)ならば、正四角形(正方形)が4個集まっている。3個以上集まらないと立体にならないことは明らかである。

また、正多角形を組み合わせたときに360度未満でないと立体にならない。正三角形ならば5個以下、正四角形ならば3個以下、正五角形も3個以下でないと立体にならない。正六角形ならば3個以上集まってしまうと360度以上になってしまうため、これは立体にならない。正七角形も正八角形も、それより角の多い正多角形では正多面体は作れないことが分かる。

正多角形の内角を組み合わせると
正多角形 内角 3個 4個 5個
正三角形 60度 180度 240度 300度
正四角形 90度 270度 360度 450度
正五角形 108度 324度 432度 540度
正六角形 120度 360度 480度 600度

つまり、次の5パターンでしか、正多面体は作れないことが分かる。これが答えである。

  • 正三角形-3個
  • 正三角形-4個
  • 正三角形-5個
  • 正四角形-3個
  • 正五角形-3個

実際、何面の組み合わせになるかは次の通りである。

正4面体 正三角形
正6面体 正四角形
正8面体 正三角形
正12面体 正五角形
正20面体 正三角形

正4面体は容易に想像できるだろう。正6面体はさいころの形である。正8面体は、ピラミッド(底が正方形)2個の底同士を貼り合わせた形である。

正12面体は想像しにくい。床に正五角形をおく。同じ大きさの正五角形を5個用意して、床においた正五角形の5辺と、それぞれの正五角形の1辺を貼り合わせる。そして次に隣の辺同士を貼り合わせると、それぞれの面が正五角形が6個集まった皿のような立体ができる。この立体を2個用意して、上下で組み合わせた立体が正12面体である。

正20面体はさらに想像しにくい。まず、正三角形のそれぞれの頂点を直線で切り落として正六角形を作ることができる、ということを頭に入れておく。さて、正20面体の身近な例は、サッカーボールである。これは正五角形と正六角形が組み合わさってできている。実は、正20面体のすべての面(正三角形)の頂点を切り落とした立体なのだ。面が5個集まった頂点を切り落とすとそこには五角形ができるだろう。そして元々、正三角形だった面は、正六角形になる。つまり、サッカーボールには20枚の六角形がある。五角形がいくつあるかは、次の通り。

正20面体の辺は何本あるか、とまず考える。正三角形が20個集まってできたのだから、3*20=60。2辺が組み合わさって1辺となるのだから、この半分で、辺の数は30本。正20面体は一つの頂点に正三角形が5個集まっているのだから、辺の数も5本。したがって、頂点は6個ある。ここを切り落とすのだから、正五角形は6個ということが分かる。さあ、正しいかどうか、ジーコに訊いてみてくれ。

[ 2014年10月10日 | カテゴリー: 豆知識 | タグ: , ]

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