二人死亡事故で罪に問われたのは自転車

Pocket

5月12日にこんな事故がありました。

タンクローリー歩道に突入、男性2人死亡
12日午前8時55分ごろ、大阪市浪速区日本橋東の国道25号で、タンクローリーが歩道に突っ込み、歩道にいた大阪市城東区成育の運送アルバイト、登尾正昭さん(75)と、同市福島区吉野の派遣社員、永井景二さん(49)の2人をはねた。2人はタンクローリーと歩道脇の建物の間に挟まれ、全身を強く打って、病院に搬送されたが間もなく死亡した。(産経新聞)

一言で言えば、タンクローリーが歩道に突っ込み歩行者二人をはねて死亡させた、ということになります。
これだとタンクローリーの運転手が罪に問われるのが一般的。
しかし状況はもうちょっと複雑でした。

現場は片側二車線の国道。
まず信号も横断歩道もないところを右側から自転車が横断。
左車線の右側を走っていたワゴン車がこれを避けて左側へ。
左側を走っていたタンクローリーがこれを避けて左の歩道へ。歩行者二人をはねて死なせる。

これにより、こんな判決が出ました。

2011年5月、大阪市でタンクローリーが歩道に突っ込み、2人が死亡した事故で、直前に自転車で道路を横断し、事故を引き起こした男に、大阪地方裁判所は、禁錮2年の実刑判決を言い渡した。(FNN)

これで罪に問われたのはタンクローリーでもワゴン車でもなく、最初の自転車。
自転車の運転者だけが禁固2年の実刑判決。
タンクローリーとワゴン車の運転者は無罪。

妥当な判決です。
自動車を運転していると避けられない状況が必ずあります。これをすべて罪に問うのは無茶というもの。

翻って考えると、自転車だけでなく、歩行者の無茶な横断が罪に問われる可能性もあるわけです。

[ 2011年12月6日 | カテゴリー: 社会 | タグ: , , , , ]

« | »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

送信してください。


タグ

カテゴリー

最近の投稿

最近のコメント

固定ページ

アーカイブ

stabucky

写真

メタ情報