「ジレンマを感じる」という表現は日常会話でもよく耳にしますが、その正確な意味をご存じでしょうか。
また、「トリレンマ」や、さらに選択肢が増えた場合の呼び方について、明確に説明できる方は少ないかもしれません。
本記事では、ジレンマ・トリレンマの意味と違い、そして4つ以上の選択肢が絡み合う状況まで解説いたします。
ジレンマとは
ジレンマ(Dilemma)とは、2つの選択肢の間で板挟みになり、どちらを選んでも何らかの不都合や犠牲が生じてしまう状況を指します。
語源はギリシャ語で、「di(2つ)」と「lemma(前提・命題)」を組み合わせた言葉です。
たとえば、「正直に伝えれば相手を傷つけてしまう、しかし黙っていれば嘘をついていることになる」といった状況がジレンマの典型です。
どちらの選択も完全には正しくなく、何かを犠牲にしなければならない点が特徴です。
トリレンマとは
トリレンマ(Trilemma)は、ジレンマを拡張した概念であり、3つの選択肢・条件が互いに両立しない状況を指します。
3つすべてを同時に満たすことはできず、必ずいずれかを諦めなければなりません。
語源はギリシャ語の「tri(3つ)」と「lemma(前提・命題)」の組み合わせです。
4つ以上の場合はどう呼ぶか
選択肢や条件が4つ以上になる場合にも、同様の命名パターンが存在します。
テトラレンマ(Tetralemma)
4つの選択肢が互いに両立しない状況を指します。
古代ギリシャ哲学や仏教の論理学(四句分別)にも登場する、歴史ある概念です。
マルチレンマ・ポリレンマ
5つ以上になると専用の一般的な用語は存在せず、「マルチレンマ(Multilemma)」や「ポリレンマ(Polylemma)」とまとめて表現されることがあります。
まとめ
ジレンマ・トリレンマ・テトラレンマの違いを以下に整理します。
- ジレンマ:2つの選択肢が両立しない状況。日常・ビジネス・倫理的判断の場面で広く使われます。
- トリレンマ:3つの選択肢が両立しない状況。経済・政策・戦略的意思決定の場面でよく用いられます。
- テトラレンマ:4つの選択肢が両立しない状況。主に哲学・論理学の文脈で登場します。
- マルチ/ポリレンマ:5つ以上の選択肢が両立しない状況。学術・複雑な政策議論で使われます。
いずれも「すべての条件を同時に満たすことができない」という共通の構造を持っています。
これらの概念を知っておくことで、複雑な状況をより明確に整理できるようになります。

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