所得税を計算してみます。
所得税法第89条第1項は次の通りです。
法令は元は縦書きなので「上欄」は「左欄」、「下欄」は「右欄」のことです。
居住者に対して課する所得税の額は、その年分の課税総所得金額又は課税退職所得金額をそれぞれ次の表の上欄に掲げる金額に区分してそれぞれの金額に同表の下欄に掲げる税率を乗じて計算した金額を合計した金額(省略)とする。
百九十五万円以下の金額 百分の五 百九十五万円を超え三百三十万円以下の金額 百分の十 三百三十万円を超え六百九十五万円以下の金額 百分の二十 六百九十五万円を超え九百万円以下の金額 百分の二十三 九百万円を超え千八百万円以下の金額 百分の三十三 千八百万円を超える金額 百分の四十
表をもうちょっと見やすくすると次の通り。
195万円以下の金額 | 100分の5 |
195万円を超え330万円以下の金額 | 100分の10 |
330万円を超え695万円以下の金額 | 100分の20 |
695万円を超え900万円以下の金額 | 100分の23 |
900万円を超え1800万円以下の金額 | 100分の33 |
1800万円を超える金額 | 100分の40 |
例えば所得が500万円の場合、
- 195万円以下の金額→195万円×5%=97500円
- 195万円を超え330万円以下の金額→(330-195=)135万円×10%=135000円
- 330万円を超え695万円以下の金額→(500-330=)170万円×20%=340000円
- これらを合計して572500円
と計算します。
各ランクで計算してから合計しなくてはならず、非常に面倒です。
ということで「速算表」というものがあります。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
これを使うと各ランクを計算する必要はありません。
該当するランクを探して「所得税=所得額×税率-控除額」で計算できます。
前置きが長くなりました。ここから本題です。
速算表は便利なのですが、作るのが結構面倒です。
そこで簡単に作るためのツールを作りました。
「以下、超」なのか「未満、以上」なのか、という点を気にする方がいるかもしれません。
通常、計算結果は連続性があるため、どちらでも同じ結果になります。
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