日本シリーズは第何戦まで行われるか
日本のプロ野球はセ・リーグとパ・リーグに分かれていて、それぞれの優勝チームが決定した後、日本一を賭けて優勝チーム同士で対決する。先に4勝した方が勝ちになるので引き分けなどがなければ最大第7戦まで行われることになるが、場合によっては第4戦で勝負がついてしまうこともある。ではそれぞれのチームの力が五分五分(つまり勝つ確率が2分の1)のとき、第何戦まで行われる確率が最も大きいか。
まず4戦で勝負がつくときを考える。これはどちらかが4連勝すればよいから次のとおりとなる。
(1/2)4*2=1/8
次に5戦で勝負がつくとき。注意するのは5戦中4勝と考えてはいけないことである。これは4連勝の後1敗というケースを含んでしまっているからだ。4連勝したらその時点でシリーズは終わっている。そこで4戦までに3勝して5戦目でもう1勝すると考えよう。
4C3*(1/2)3*(1-1/2)*2=1/4
4C3は4個から3個取り出すときの組み合わせの数を表す。
後は同様である。6戦で勝負がつくときは5戦中3勝してから1勝と考える。7戦でやっと勝負がつくのは6戦中3勝してから1勝するときと考えればよい。
5C3*(1/2)3*(1-1/2)2*2=5/16
6C3*(1/2)3*(1-1/2)3*2=5/16
面白いことに第6戦で終わる確率と第7戦で終わる確率は同じになった。これらが最大である。
2022年3月13日追記
Pythonでシュミレーションをしてみました。
def main():
all = 1000000
res = [0] * 8
for i in range(all):
x = once()
res[x] += 1
print(res)
def once():
a = [0] * 2
while True:
r = random.randint(0, 1)
a[r] += 1
if a[0] == 4 or a[1] == 4:
return a[0] + a[1]
実行結果
[0, 0, 0, 0, 125136, 250325, 311217, 313322]
[ 2014年10月10日 | カテゴリー: 豆知識 | タグ: chidori , 数学 , 確率 , 野球 ]
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