以前、最後のアルバムが最高傑作の例としてポリスを挙げた。売れていれば解散しないから、このようなケースは稀有である。
しかし売れたことによりボーカリストが脱退してしまうというケースはありそうだ。
ヴァン・ヘイレンはアルバム「1984」が大ヒットし、ボーカルのデイヴィッド・リー・ロスがソロ活動を始め、やがて脱退した。
一般的なロック・バンドであればボーカリストがそのバンドの全てであるから即解散を意味するがハード・ロックの場合はそうならないところが面白い。他のメンバーが主導権を握るケースが多いからだ。
ヴァン・ヘイレンはその名の通りヴァン・ヘイレン兄弟が主導権を握っている。ボーカリストが抜けてもショーは続く。ショー・マスト・ゴー・オン。
しかしこれほどの大物バンドの後任ボーカリストととなるとやはり大物でなければならない。
白羽の矢が立ったのはモントローズやソロで活躍したサミー・ヘイガーであった。しかし正直に言えば私はこの人を知らなかった。アメリカン・ロックよりもブリティッシュ・ロックを好んで聴いていたからだろう。
1985年にヴァン・ヘイレンに加入し、早くも1986年にはアルバム「5150」を発表する。
「ホワイ・キャント・ディス・ビー・ラブ」は大ヒットしメンバー・チェンジは大成功であった。私はこの曲がヴァン・ヘイレンの楽曲で三番目くらいに好きである。
[2015-04-11]
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