Thick As A Brick - Jethro Tull

「煉瓦の様にでぶっちょ」という奇妙なタイトルのこのアルバムがリリースされたのは1972年の3月のこと。ジェスロ・タルの5枚目は少年の詞からインスパイアされて制作されたという。しかし、この少年の詞は実はリーダーであるイアン・アンダーソン自身が書いたのが真相であるようだ。ジャケットを見るとジェラルド・ボストックという8歳の少年の書いた詞の事が新聞の一面に掲載されている。いかにも手の込んだ作りのジャケットである。このアルバムはコンセプトアルバムの典型と言っていい。いいアルバムはジャケットもいい。
「新聞」の3面にあたる部分にジェラルド少年の詞が全文掲載されているのだが、これがこのアルバムの歌詞である。ちょっと見るとただの新聞の文に見えるのだが、実は歌詞になっている。普通、歌詞にはタイトルがついているものであるがこの歌詞にはタイトルが付いていない。それもそのはず、このアルバムには、一曲しか収録されていない。通してきくと40分以上かかる曲が一曲だ。もっとも、当時はCDなどではなく、LPであったので二部構成にはなっているのだが。
実際、きいてみるとどうやって作曲したのか、どうやって録音したのか、とても不思議な感じだ。普通、曲にはサビと言われる部分があって、その歌の中心となる歌詞とメロディが繰り返される。しかしこの曲にはメロディの繰り返しはあっても歌詞の繰り返しはない。完全に、歌詞と曲を別々に作ってあとで繋ぎ合わせたといった感じだ。それでいて全く違和感がないのだからイアン・アンダーソンの才能には脱帽するばかりだ。曲の頭から6分くらいのところが素晴らしい。最初のきかせ所となっている。

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[2014-07-05]

1972年,Jethro Tull,コンセプト・アルバム

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