Empire - Queensrÿche

昔、デスクトップミュージックを趣味にしていたことがある。パソコン上で楽譜を編集するとその通りに演奏する。あるとき、クイーンズライクのアルバム「エンパイア」のバンドスコア(楽譜)を買ってきてパソコンに入力して演奏させてみた。
こうすると曲全体の構造と個々の楽器の鳴り方がよく分かる。特にベースは楽譜にするとよく分かる。採譜者の耳はどういう構造なのか知りたくなる。適当に解釈する部分もあるだろうが。
クイーンズライクのメンバーは、変幻自在のボーカル、テクニカルなギター、手数の多いドラムスで構成されているが、ベースのエディ・ジャクソンの演奏は非常にシンプルだ。しかし素晴らしい。曲の土台を支える、ベースという言葉通りの演奏である。ジューダス・プリーストのイアン・ヒルの「ベースは物足りないくらいがちょうどいい」という言葉を思い出す。
クイーンズライクの代表作は本作の前の「オペレーション:マインドクライム」だが、コンセプトアルバムであり、セリフや効果音のようなものが多い。曲と曲を繋ぐための曲のようなものもある。
その点、本作は一曲ごとに成立しており、最初に聴くのならば本作をおすすめする。

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[2014-06-12]

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