Counterparts - Rush

1993年のアルバム。当時の印象としては、ラッシュはキャリアの後半に入り、爆発的なヒットはないが良質なアルバムをコンスタントに発表するバンドであった。この辺りはリアルタイムで聴いていた。ドリーム・シアターがデビューした際に彼らの音楽性を評して「ラッシュ・ミーツ・メタリカ」と言われていたため、ラッシュに興味を持ち始めたのだと思う。
彼らは、スリー・ピース、つまりギター、ベース、ドラムスの三人組のバンドで、カナダの至宝と呼ばれ海外では絶大な人気を誇るが日本での人気は全くない。日本公演も過去に一度だけ。1974年にデビューし今も現役である。このアルバムを発表した当時はデビューから19年、その後が23年であるからキャリアの後半どころか、まだ前半であった。
ラッシュの初期はボーカル兼任ベーシスト、ゲディー・リーの絶叫が炸裂するレッド・ツェッペリンに似たタイプのロック・バンドであった。やがて複雑な構成の大曲を演奏するプログレッシブ・ロック・バンドとなってカナダの国民的バンドになった。
1980年頃からのキャリアの中期では大曲ではなくコンパクトで良質な曲をコンスタントに作るようになる。
このアルバムにはコンパクトながら技巧の散りばめられた佳曲が詰まっている。キャリア中期の傑作だと思う。

オープニングは「アニメイト」から始まる。「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー」のカウントの後、シンプルなドラムから始まる。ドラマーのニール・パートはテリー・ボジオと双璧をなすほど大量の打楽器を備えたドラム・セットを使う技巧派であり、曲の後半では様々なパーカッションを駆使した演奏を聴くことができる。
二曲目はこのアルバムの代表曲と思われる「スティック・イット・アウト」。比較的、シンプルな楽曲であるフレーズをコードを変えながら延々と繰り返すというこの頃のラッシュの典型的なパターンが使われている。
アルバムのラストは「リーブ・ザット・シング・アローン」。誰かが髭を伸ばして別の誰かが「そのままにしておけ」というようなことを言ったのが曲のタイトルになったと記憶している。中身には関係がない。インストゥルメンタルである。ここではギタリスト、アレックス・ライフソンのスペーシーな演奏が聴かれる。ギタリストが最も地味という珍しいバンドだが演奏技術は高い。

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[2016-03-11]

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