St. Anger - Metallica

メタリカ、メガデス、アンスラックス、スレイヤーをスラッシュ四天王と呼ぶ。
キャリアの中で最も曲調が変動しているのはメタリカだろう。
メガデスはデイヴ・ムステインのバンドでほとんどの楽曲を彼が作っているが彼自身の歌唱力の向上もあり歌メロのバリエーションは豊富である。しかしデビュー当初から主張していたインテレクチュアル・スラッシュの実践という点では揺るぐことはない。
アンスラックスはボーカルが替わるなどの影響もあったが他の四天王と違いスラッシュだけでなく東海岸らしくパンク、ストリート・ミュージックなどの影響を取り入れた音楽性は一貫している。
スレイヤーはスラッシュの王道一直線で逸れることがない。
最も成功したメタリカは当初、自らの音楽をスラッシュに括られることを嫌悪していた。ブリティッシュ・メタルの影響を受けていることを明らかにしており、ドラムスのラーズ・ウルリッヒはニュー・ウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタルのコンピレーション・アルバムの選曲を担当したことがある。彼らはディープ・パープルのようなイギリスのハード・ロックの進化形、正統後継者であろうとしていたのかもしれない。実際にはそのレベルをはるかに超え、世界的、普遍的なロック・バンドになった。

メタリカはアルバム毎に曲調、テーマ、音質を変えている。またジャケットも凝っている。
「キル・エム・オール」のイメージは赤。彼らが何と言おうとスラッシュである。
「ライド・ザ・ライトニング」のイメージは青。一気にモダンになる。
「マスター・オブ・パペッツ」のイメージはオレンジ。スラッシュの範疇に収まらない、様式美を見せる。
「アンド・ジャスティス・フォー・オール」のイメージは白。音の密度の限界に挑むかのような新しいスラッシュ。
「メタリカ」のイメージは黒。スロー・テンポの曲が増える。
この後の「ロード」辺りからよく分からない。「セイント・アンガー」はドラムスの音を筆頭に、酷い。「デス・マグネティック」でまともになる。

面白くないから聴かないアルバムというのはあるが、酷いから聴かないというアルバムは珍しい。同じオレンジでも片方は最高傑作、片方は最低。人の悪口を話したらその人の恋人だった、ということがあるので、なるべく貶すようなことは言わないようにしているが、これに関しては許していただきたい。とにかくドラムスの音が酷い。「ドラム缶か」と思う。

関連記事

[2015-04-19]

2003年,Metallica,Megadeth,Anthrax,Slayer

Solid State Survivor - Yellow Magic Orchestra | Blu-rayは無意味か

© 2014 - 2018 You Look Too Cool