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コンサート-人間椅子

東京・渋谷のライブハウス、オンエアウェストには何度もいっているので道を覚えている、はずであった。
開演時間である午後7時まであと20分。私は渋谷駅に着いた。余裕で間に合う時刻である。ところが、道を覚えていないどころか、駅のどちら側に出たのかが分からなかった。以前、青山で友人の結婚式があったときも、渋谷から逆側に出て大遅刻をしたことがある。とにかく渋谷は分かりにくい。
しかし、奇跡的に目的方向である道玄坂の方に出ることができた。ここまで来れば大丈夫、と歩き出したが、目的地は道玄坂からラブホテル街の方に入らなければならない。どこを曲がるのか。忘れていた。
「でび」というラーメン屋があった。トンネルズの番組の企画で開かれた店だったと思う。腹が減っていたので食べたかったが遅れるといやなので辞めた。この時点ではまだ道に迷ったという意識はない。
理由もなく、そのラーメン屋のある路地からラブホテル街の方に入る。まったく、記憶にない場所に出た。完全に迷った。道玄坂に戻っても、道を思い出す保証はないので、戻らずに進むことにした。さらに迷った。車が通れないような細い道に出た。駄目だ。あと15分。さっきまでは余裕だと思っていたのにたった5分で状況が変わってしまった。
目印となる建物はない。周りはラブホテルばかりで特徴がない。しかし、無理矢理歩いていくと、黄色い大きな四角い建物が目に付いた。オンエアウェストではないかもしれないが、ライブハウスか何かであろうと直感した。いってみると、それはオンエアイーストであった。そのイーストの向かいがウェストである。間に合った。
人間椅子のライブである。階段を上がり、会場に入ると、もうほとんど一杯であった。3,500円の入場料の他に500円のドリンク料をとられる。私は禁酒をしていたが(3日目)、500円でオレンジジュースを飲むのは馬鹿馬鹿しいのでビールにした。普段、発泡酒ばかりなので、久しぶりに飲む本物のビールは美味かった。
ほぼ予定通り開演。ベースの鈴木は和服。ギターの和嶋は宇宙服。ヘルメットもかぶっていたので、かなり暑そうだ。背中にはアンテナの延びたランドセルのようなもの。これはあとで紹介があったが、ギターの無線機が入っていたらしい。
彼らのライブは演奏もいいが、話が面白い。特に鈴木は東北訛り丸出しでしゃべる。今回のライブは「木曜スペシャル」と題されている。単に今日が木曜日だから、ということらしい。それで和嶋は宇宙人の格好をしている。
2時間後、彼らの「サバス・ブラッディ・サバス」からブラック・サバスの「ブラック・サバス」へのメドレーで終了。アンコールは2回。
彼らのライブは3度目だが、毎回、満足させてくれる。9月にニューアルバムが出るらしいので、楽しみだ。ただし、今回のライブで披露された新曲2曲(「さよならの向こう側」「インベーダー」)の出来はいまいち。
取材:2001年6月14日

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[2001-06-14]

レポート,人間椅子,渋谷

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