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サーカス-ボリショイサーカス

9月12日日曜日、千葉のポートアリーナまで国立ボリショイサーカスを見に行って来ました。
サーカスの楽しさの一つはテントです。(比喩ではなく)舞台装置が演出の一部として機能します。
ポートアリーナは、その名の通り、コンサート形式(片側に舞台)ではなく、アリーナ形式(中央に舞台)になっています。この片側を閉鎖して、楽屋とステージに使っています。つまり、今回のサーカスはテントではないのです。
テントは「いかがわしさ」の象徴です。テントには「天幕」という日本語訳がありますが、本当は周りからの遮断幕です。中ではどんなことをやっているのだろうか、という、一種の覗き見心理をあおる装置です。
また、大風が吹けば吹き飛んでしまうのではないか、という「危うさ」の象徴です。以前、見に行った別のサーカスでは、雨漏りすらしました。
ポートアリーナは建てられてからまだ10年も経っていない、比較的、新しい舞台装置です。できた当時はここで成人式も開かれました。「いかがわしさ」も「危うさ」もありません。


さて、自動車で見に行きました。駐車場はポートタウン(ラオックスやトイザらス、新星堂などがあるショッピングセンター)と共通ですので、行き慣れています。
席は前から4列目、舞台のすぐそばです。5500円ですからね。
大人から子供まで、ボリショイサーカスのTシャツを着た男たちが、プログラムを売り歩いています。「ボリショイサーカスのプログラムはいかがですか」あまりに流ちょうなので、本当にロシア人なのか、と疑いました。日本国立ボリショイサーカスなのかもしれません。そもそも、パンフレットにも入り口にも、どこにも「ロシア国立」とは書いていないのです。
円形のステージ、後方にゲート、その上にバンド(おそらく5人編成)。
風船でできた大きなピエロが出てきて、サーカスが始まりました。
サーカスとはラテン語で「輪」を意味します。サークルと語源は一緒です。出演者が出てきて、円形のステージに沿ってぐるぐる回っています。


さて出し物ですが、順番はよく覚えていませんので、思い出した順に。

ロープ

二人の屈強な男が出てきてロープにぶら下がってぐるぐる回る。

ジャグラー

三人の子供(「何とかブラザーズ」)が出てきて、輪やボウリングのピンみたいなものをぐるぐる投げる。お手玉の凄いやつ。モンテカルロで賞をもらったらしい。

たくさんの犬を二人のロシア女が操る。

マジック

男と女が出てきて、衣装をくるくる変える。ステージチェンジの間の「つなぎ」なので、客席のすぐ前(つまり私の目の前)でやったのだが、タネが分からなかった。

芸術的アクロバット

なぜか演題に「芸術的」と書いてある。なぜか周りが網で覆われる。中央に、燭台のような台が置かれ、その上で屈強な男が逆立ちをしたりする。つまり鞍馬と同じ。そして、なぜか、その周りを豹と女猛獣使いが歩き回っている。さすがロシア。これもモンテカルロで賞をもらったらしい。

トランポリン

女一人と男三人と人形のトランポリン。仲本工事よりはうまい。

空中ブランコ

サーカスの華、空中ブランコ。ポルトガル語のバランコが語源らしいが、その語感から元々、日本語だったような気がする。

ユーミンの「シャングリラ」では、キャッチャー(受け止める役)がケガしたらしく、ろくなものが見られなかったので、とても楽しみにしていた。
まさに、その期待を裏切らない出来。ノーミスであった。

フラフープ

(外国人の子供は意外に年をとっていることがあるからよく分からないが)10歳くらいの女の子が登場。ビキニだが、子供だから。

フラフープをぐるぐるやる。最後は何十本も一気に回していた。エロティックではある。

猿がいろいろやる。ロシアだから、とても小さい子供かもしれない。

三人のアクロバット

女一人と男二人。男二人が組んだ腕の上で女が宙返りをする。もうこの頃にはちょっとのことでは驚かなくなっているが、今、思い返すと、とんでもない技であったような気がする。

いやあ、途中で、熊がおびえて、暴れ出したときには、あせったね。


大変、満足のいくサーカスでした。また、見たいなあ。
いかがわしさは、なかったけれど、これだけ実力があれば、面白いですね。
勝手な想像ですが、ボリショイサーカスってきっとチームがいくつもあるんだと思います。日本に来たのは、そのうちの一つだけ。
つまり、同じような技量を持った人間がたくさんいるわけです。こんなロシア人に勝った、日本の体操選手って凄いなあ。
音楽も良かったです。ピエロも面白かったなあ。
記念写真は1枚1000円。熊や犬、ダンサーと一緒に写ります。遠くで見るときれいなロシアのダンサーを近くで見てみたかったなあ。
駐車券はもらえません。ポートタウンで買い物をして、駐車券をもらいました。
取材:1999年9月12日

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