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ラジコンヘリコプターが直撃
世の中には二種類の人間がいる。
ケガをしやすい人とそうでない人である。
私の友人はケガをしやすい人である。
木から落ちてあごを二針ほど縫ったり、風呂のふたの上に載って遊んでいるうちに煮えたぎったお湯に落ちて下半身を大やけどしたり、よくケガをする。
三十歳を過ぎた今でもよく、頭に包帯を巻いたりしているから面白い。
私の弟もケガをしやすい人である。
父がラジコン飛行機を組み立ててテスト飛行にいったときのことである。
エンジンを付けずに滑空させていたところ風に流されちょうど一緒に来ていた弟の側頭部を直撃、耳から出血した。
父は弟よりも飛行機を心配して、駆け寄ると、案の定、翼が半分折れていた。
何ヶ月もかけて作ったものが一瞬にして無駄になった。
よりによって弟にぶつかるところが面白い。
こんなニュースがあった。
30日午後1時25分ごろ、兵庫県明石市の空き地で、神戸市兵庫区神田町、無職土肥豊典さん(72)が飛ばしていたラジコンヘリコプターが墜落、同市中央区、無職中村幸男さん(65)の後頭部を直撃した。中村さんは病院に運ばれたが、約2時間半後に死亡。明石署は業務上過失致死容疑で土肥さんから事情を聴いている。土肥さんと中村さんはラジコンクラブ「神戸モデルローターズ」のメンバー。
遊んでいても「業務上過失致死」ってところが納得できないが。
老人同士の事件ではこんなのもあった。
しかも同じ兵庫県である。
兵庫県警福崎署は二十九日、道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで、同県市川町保喜、無職、佐野さかゑ容疑者(八三)を逮捕した。調べでは、佐野容疑者は今月二十七日午前五時ごろ、同県香寺町溝口の国道312号で軽ワゴン車を運転中、近くの無職女性(七七)をはね、そのまま逃げた疑い。女性は、頭を強く打つなどして間もなく死亡した。佐野容疑者は、姫路市内の市場へ買い物に行く途中だったという。
こんな事件でもいろいろポイントはある。
{linestart}83歳でちゃんと自動車が運転できるのか。
朝5時に買い物に行くか。
はねられた女性は朝5時に何をやっていたのか。
はねられた女性の名前が公表されないのはなぜか。
普通、業務上過失致死に問われるのではないか。{lineend}
83歳で寝ぼけて運転していたのだからはねても仕方がないか、と思われているのかもしれない。
はねたことが悪いのではなく、逃げたことが悪いと言われているのだ。
多分、はねられても仕方ない状況、つまり徘徊か何かで道にふらふらと出てきたに違いない。
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[2003-11-30]
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