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人体を使ったリアル「手さぐりゲーム」とは?

タカラという玩具メーカーが出している「手さぐりゲーム」というのがある。
箱の中から手探りで目的の品物をはやく探り出すというゲームだがこれを人間の腹の中でやるのが腹腔鏡手術である。

東京慈恵会医科大学付属青戸病院(東京都葛飾区、落合和彦病院長)で昨年11月、前立腺がん摘出のため、「腹腔(ふくくう)鏡手術」を受けた千葉県松戸市の男性(60)が1カ月後に死亡する事故があった。高度先進医療とされるこの手術法は患者の体への負担が少ない一方、難度が高く、熟練した技術が求められるのに、未熟な医師が担当したことが原因とみて、警視庁は25日、執刀した泌尿器科の医師ら3人を業務上過失致死容疑で逮捕した。

つまりガンの手術をするときは通常は腹を切って行うが、腹腔鏡というものを使うと腹を切らずに穴を開けるだけで手術ができる。
患者に負担をかけない反面、患部が直接見えないため、難しい。
どうやら助手として20例ほど体験しないと自分ではやってはいけない手術ということになっていたらしい。
別のニュースによれば、この医師たちは腹腔鏡の操作マニュアルを見ながら手術をしていたらしい。
「ブレーキは真ん中にあります」というマニュアルを見ながら車を運転するようなものだ。
事故が起きない方がおかしい。

とんだ人体実験であった。
まあ、救いなのは「私たちも腹腔鏡手術をマスターしたい」という向上心によるミスであること。
救われてないか。

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[2003-09-25]

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