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ドキュメント番組

「電波少年」という番組があって、大陸をヒッチハイクして横断するのをずっとカメラで追いかけたりする。たぶん、これがきっかけだと思うのだが、こういう形のドキュメント番組が最近、多いような気がする。つまり、取材対象を探すのではなく、取材対象を作ってしまうという形。
とはいえ、その姿は様々だ。夫婦とそのどちらかの不倫相手をスタジオに呼んで、喧嘩させるという番組。これ、いわゆる「やらせ」だといって、急に番組がうち切られてしまったけれど、観ている側はそれを承知していたのではないだろうか。
そうなると、最近は、どれもこれもやらせ番組に見えてくる。
私がよく見るのは「愛の貧乏脱出大作戦」。不倫相手を呼んでスタジオで喧嘩させる番組の司会はみのもんただったが、これもそうだ。売れない店の主人を、同じ食べ物屋で、売れている達人の店で修行させる。売れない寿司屋だったら、売れている寿司屋に修行に行かせ、その様子をカメラで追いかけるというやつだ。何が怪しいかというと、売れない店の主人が、あまりにひどい人ばかりだというところ。で、みんな最後には、上手くいっちゃう。
さらにやらせだと思われるのが、TOKIOが出ている「ガチンコ」。ボクサーを育てるコーナーとか、女子プロレスラーを育てるコーナー、ラーメン屋を育てるコーナーなど、いろいろ。
まず、あからさまで、潔いのが、すべて期限が3ヶ月だというところ。いわゆる「1クール」というやつだ。つまり、連続ドラマと同じ扱いなのだ。
そして、毎回、誰かが、脱走したり、喧嘩したり、ディレクターから指示が出ているのだろうが、上手い具合に問題が起きる。何もしゃべっていない国分君にカメラがしばらく向いているときは注意。次の瞬間、誰かが怒鳴ったり、いちゃもんをつけたりして、喧嘩が始まる。毎回、毎回「とんでもない事態に」とか「かつてない事態に」というナレーションが入って、コマーシャル。で、まじめにコマーシャルを観て、番組が再開されるのを待っていると、またさっきと同じシーンが繰り返されて、かつてないはずの予想された展開になる。
さんまの「からくりテレビ」もやらせだ。「ビデオレター」のコーナーに出てくる人は、みな地元のチラシモデルだという話だ(嘘)。
私はこういう番組が大好きなので、「やらせだ」などと目くじらをたてて、番組がうち切られてしまわないことを祈る。「ガチンコ」のラーメン屋の先生があまりに理不尽だという新聞の投書を読んだことがあるが、そんなことでいちいち、いわないでほしい。
この種の番組に文句をいうなら「動物奇想天外」に文句をいうべきだ。動物を脅かして、その反応はどうなるか、とかそういう問題を出す。何が「ここで問題だケローン」だ。そのうち「金魚は何色の水が好きか」とかいって、絵の具を溶かした水に金魚を入れたりするぞ、きっと。とんでもない動物虐待番組だ。

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[2001-02-06]

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