Whitesnake - Whitesnake

ホワイトスネイクはディープ・パープルを脱退したデイヴィッド・カヴァデールが結成したバンドでブルーズを基調とした地味だが良質なハード・ロック・バンドという印象であった。ディープ・パープルは熱心に聴いたが、はっきり言えばホワイトスネイクを聴いたことがなかった。
しかし元シン・リジィのジョン・サイクスが加入して一気に人気に火が付く。
そりゃ金髪でルックスの良いギタリストが加入すれば人気が出るだろうと思う。カヴァデールもそう思って加入させたに違いない。しかしアルバムを発表する段階でサイクスは脱退してしまう。アルバムにしか参加していないのである。
プロモーション・ビデオにはジョン・サイクスではなくエイドリアン・ヴァンデンバーグ、ヴィヴィアン・キャンベルが参加していたはずである。

そのアルバムが「ホワイトスネイク」である。デビュー・アルバムでもないのにバンド名と同じタイトルを付けたところに意気込みが感じられる。
ところで、邦題は「白蛇の紋章-サーペンス・アルバス」だった。「白蛇の紋章」はいいとして「サーペンス・アルバス」とは何か。今の今まで調べたことがなかったが今回調べてみた。「serpens」はラテン語で蛇という意味。「albus」はラテン語で白いという意味。原題より分かりにくい邦題を付けてどうするつもりなのか。

アルバムには九曲が収められ、過去のヒット曲である「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」以外のほとんどの作曲にジョン・サイクスが参加している。
「バッド・ボーイズ」は疾走感のある佳曲。
「スティル・オブ・ザ・ナイト」はレッド・ツェッペリン風の緩急がある長尺の曲。
「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」はセルフ・カヴァーだが、こちらの方がアレンジ、ギター・ソロなどどの部分も元曲を上回っている。
「イズ・ディス・ラブ」はカヴァデールの歌唱が活きるパワー・バラード。

このアルバムはアメリカで大ヒットし、ホワイトスネイクとカヴァデールは大スターの仲間入りを果たす。
しかし脱退したジョン・サイクスはまたもやギター・ヒーローへの仲間入りを逃す。

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[2016-10-08]

Whitesnake,1987年,デイヴィッド・カヴァデール,ジョン・サイクス,エイドリアン・ヴァンデンバーグ

Whitesnake ディスコグラフィ | Fantôme - 宇多田ヒカル

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