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浅間山荘事件

浅間山荘事件からちょうど30年だという。

佐々淳行の書いたドキュメントを読んだことがある。
この人は最近よくテレビに出ている。
東京大学を卒業し、元は警察のキャリアで今は文筆業という変わり種。
浅間山荘事件では、現場の指揮に当たった警察官僚側の人間である。
このドキュメントは、警察官僚から事件を見ているが、現場にもいただけあって、非常に迫力のある記述になっていた。

当時、警察官が拳銃を発砲することは世間的に認められていなかった。
安保闘争などの制圧で警察が銃器を使えば一発で鎮められるわけだが、そんなことをすると、世論が黙っていない。
最近、やっと拳銃の使用が認められる風潮になってきたが、当時はダメだった。

そんな状況の中で、ライフルをバンバン撃ちまくる犯人たちに丸腰で向かわなければならなかった警察官たちの姿を見ると、今の警察官の正義感の無さが本当に情けない。

警察の上層部では「今日中に決着をつけなければ。もし、明日が命日になったら、4年に1度しかこない」という人間がいたらしい。
この事件が起きたのは、1972年、つまりうるう年であり、2月29日があったのである。
結局、事件は2月28日に解決し、この警察の偉いさんの思いは杞憂であったわけだが、犠牲者が2名出たということからすると、まるきりの杞憂であったとはいえない。
佐々は現場にいながらこういった上層部の話も耳に入るわけで、ひどく憤りを覚えた、というようなことが書かれている。

今度、役所公司が佐々役となり、映画で再現されるという。
なかなか楽しみである。映画館に見に行く気はしないが。


連合赤軍「あさま山荘」事件―実戦「危機管理」-佐々 淳行


突入せよ!「あさま山荘」事件

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