Boston

地名をバンド名にするケースについて考える。
広い範囲ではエイジアヨーロッパが思い付く。
国名だとジャパンというイギリスのバンドがあった。楽曲は聞いた記憶がない。U.K.も国名と言っていいかもしれない。
都市名だとまず思い付くのはシカゴである。最初はシカゴ・トランジット・オーソリティという長い名前だったと思う。
ボストンはマサチューセッツ州にある都市で、ここの出身であるトム・ショルツが結成したバンドが「ボストン」である。
トム・ショルツはマサチューセッツ工科大学の出身で機械に詳しくギターのエフェクターを自作して使っているということで知られている。身長が196センチもあることでも知られる。
ボストンはギタリストであるトム・ショルツのワンマンバンドである。ただギタリストのワンマンバンドが「大成功」を収めた例を知らない。
ボストンにはパワフルで魅力的なボーカリストがいた。
そしてテクニカルなキーボーディストがいた。「スモーキン」という曲の中間部の比較的長いキーボードソロは必聴である。
「ボストン」というバンド名を冠したアルバムは御多分に洩れずデビュー・アルバムであるが、その完成度の高さに驚かされる。
捨て曲がないと言っては過言であるがそれに近いほど佳曲の揃ったアルバムである。
今、聴き直すと極めてアメリカ的な素朴で明るい曲が多い。しかし良い具合に歪んだトム・ショルツのギターの音がこのアルバムの楽曲を「ボストン」たらしめている。
聴きどころはこのギターの音色であるが、是非聴いていただきたいのが前述の「スモーキン」のキーボード・ソロである。この辺りはプログレッシブ・ロックの影響を受けていると言えるかもしれない。

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[2017-09-02]

Boston,1976年

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