Volume Two Brainstorm - Mastermind

何年のことか記憶が定かでない。アメリカのマスターマインドが来日するというのでチケットを取った。実はマスターマインドというバンドを全く知らなかった。目当ては前座の人間椅子であった。
渋谷のオンエアWESTというライブハウスだったと思う。会場に行き開演を待っていると背の低い日本人がステージに上ってこんなことを言った。
「人間椅子のメンバーの身内に不幸があったため、前座は代わりにジェラルドが行う」
人間椅子が目当ての客が他にいたかどうか分からないが私は憤りを覚えた。すると「その代わり人間椅子のドラマーがいますから」とその男は言った。
当時、人間椅子のドラマー、後藤マスヒロが他のバンドと掛け持ちをしていたことは何となく分かっていた。それがこのバンドであったか。
そのジェラルドというバンドは人間椅子とは似ても似つかぬ、キーボードを主体としたプログレッシブ・ロックのバンドだった。人間椅子を見られないガッカリ感を払拭する程度に良い演奏であった。
そしてメインのバンドの登場である。マスターマインド。そのバンドの曲を一曲も知らずにライブに足を運んだのは初めてである。
ギタリストとドラマーがメガネをかけていた記憶がある。そしておじさんであった。よく似ている。後で知ったのだが、二人は兄弟であった。べレンズ兄弟。
ドラマーは背筋を伸ばして座り、トラディショナル・グリップであった。左のグリップが箸を持つような形でロックだとコージー・バウエルがそうだった。
ギタリストは通常のギターだけでなく、MIDIギターを駆使し、キーボードのような音を鳴らす場面もあった。
ベーシストだけ違う顔をしていた。
全く知らないバンドだったが、私は気に入ってすぐにアルバムを購入した。今、手元に2nd、3rd、4thアルバムがある。これらをまとめ買いした。1stはないから見付からなかったのだろう。

私が最も気に入っているのは2ndの「ブレインストーム」だ。
私がライブで感動したのはクラシックの曲をロックにアレンジした曲だった。それが二曲入っている。ワーグナーの「ワルキューレの騎行」とロッシーニの「ウィリアム・テル序曲」である。これらの速い曲をライブで再現したのである。
YouTubeで探したらあった。「On Air West Shibuya, Tokyo Japan」とあるから、まさに私が行ったときの演奏かもしれない。

このバンドはクラシックのロック・アレンジもあるが、基本的にはMIDIギターを駆使したプログレッシブ・ロックのバンドである。
アルバムの後半は「トライアンフ・オブ・ザ・ウィル」という組曲であり、いかにもプログレらしい。
一方で通常の歌入りのハード・ロックも演奏する。「ノーウェア・イン・サイト」はロックのリフに男臭いボーカルが乗る佳曲。

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[2014-06-22]

Mastermind,人間椅子,1991年

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