冬季五輪、バイアスロンで金メダルなしの珍事

二十日に行われたバイアスロン混合バトルロイヤルは「優勝者なし」となった。
バイアスロンはクロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせた複合競技であり、男女別のインディヴィジュアル(個人)、マススタート(一斉スタート)、リレーおよび男女混合のリレーが行われてきたが、今回の冬季五輪では男女混合のバトルロイヤル(撃合)が新種目として加わった。
スキーを装着しライフルを手にした選手達はスタートと同時に十キロ四方のエリアに散らばる。三十分経過後に発砲が解除され試合開始、他の選手を探し撃ち合う。撃たれた選手は退場し最後に残った選手が優勝となる。他の競技と異なり銀メダル、銅メダルはなく、優勝者のみが金メダルを獲得する。試合は時間無制限で行われる。
今回は発砲解除直後から激しい撃ち合いが始まり、二時間後には二選手に絞られた。一人は優勝候補の本命、開催国ロシアの陸軍に所属するアダム・アバーエフで、本来は禁止されている罠を巧妙に駆使すると噂される選手。もう一人は日本の伝説のマタギ「北海の白熊」こと猪熊寅五郎選手。二時間十五分後に雪山の頂上で遭遇した二選手は同時に撃ち合い、お互いの頭部に命中、双方が昏倒した。これにより選手不在となり、五輪では異例の金メダルなしとなった。
次の冬季五輪では本種目の実施は見送られることが決まっている。

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[2014-02-20(Thu)]

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