Chinatown - Thin Lizzy

昔、「フロッピー」か「フロッピィ」で揉めたことがある。なぜ「ピー」と伸ばすときに小さい「ィ」を使うのか、と。「ピイ」と「ピィ」では何が違うのか、と。
このバンドは「シン・リジィ」である。アルバム・ジャケットにはこのように表記されている。日本ではこれが正しいらしい。

アイルランド出身の黒人の混血のボーカリスト兼ベーシスト、フィル・ライノットが率いるバンドである。これもまた「ライノット」か「リノット」で揉めたことがある。どちらが正しいか知らない。
その出自から、彼は相当虐げられた幼少期を過ごした、と聞いた。
彼の声を、今では日本人の多くが聞いたことがあるはずだ。今年の冬に行われたソチ冬季五輪の男子フィギュアスケートで日本人選手が金メダルを獲得した。そのときに使われたのが、ゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」で作詞とボーカルを担当したのがフィル・ライノットである。
彼の特徴は、ちょっと鼻が詰まったような、聴きようによっては甘い声である。この特徴のある声はドラッグの常用による鼻の機能不全がもたらしたものと言われている。いつの時期だか知らないが、フィル・ライノットがディープ・パープルに加入するかもしれないという話があったらしい。このとき、リッチー・ブラックモアが「歌が下手だから」と切り捨てた。

オープニングの「ウィ・ウィル・ビー・ストロング」(邦題「愛の試練」)は彼らしくないポップなロック。
続くタイトル曲「チャイナタウン」はシャッフルの軽快な曲で彼らしいねっとりとした歌唱が聴ける。
七曲目が「ジェノサイド」(邦題「大虐殺」)。彼らには「マサカー」(邦題「虐殺」)という曲もある。
ラストは「ヘイ・ユー」。途中でテンポアップするパートが圧巻。
全体的には、彼らの特徴であるフィル・ライノットのボーカルとツイン・リード・ギターが楽しめる彼ららしいアルバムと言える。

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[2014-10-18]

Thin Lizzy,1980年

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