今は「いいくにつくろう」ではない?

鎌倉幕府は一一九二年に成立したとされていたが、現在では違うとされているらしい。歴史学者に詳しく訊いてみた。
学者「最近は、大化の改新は六四五年でなく六四六年とされていますし、鎌倉幕府も一一九二年でなく一一八五年に成立したとされるのが通説です」
記者「まあそれはそうかもしれませんけど、正しいかどうかなんて問題じゃないんじゃないですかね」
学者「それはどういうことですか」
記者「だって『いいくにつくろう』ということで一一九二年に成立したことにしたわけでしょ」
学者「したわけでしょって、そんなはずないじゃないですか」
記者「じゃあ、鎌倉幕府の成立が一一八五年ということをどうやって覚えるんですか。覚えられないじゃないですか」
学者「語呂合わせなんていくらでも作れますし、そういう問題じゃないです」
記者「いやあ、つまらないなあ。そもそも歴史学者って必要なんですかね。正しい歴史は実はこうだ、とか余計なお世話なんですよね」
学者「聞き捨てならんぞ、それは」
記者「結局、昔の文献を読んで、自分の都合に合わせて解釈するから人によって言っていることが違う。困るじゃないですか」
学者「正しい解釈を主張して何が悪い」
記者「所詮、解釈なんですよね。そのおかげで大学教授も在野の研究者も言っているレベルは同じですよね」
学者「違うよ」
記者「そうですよね。一方はお金をもらってやっている、もう一方は自腹でやっているという違いがあって、物事に取り組む姿勢が変わってきますよね」

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[2013-07-06(Sat)]

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