High 'n' Dry - Def Leppard

初期のデフ・レパードを聴いているとロックとはこういうものだと思う。
彼らは五人組でボーカル、ギター、ギター、ベース、ドラムスという編成。どの楽曲もこの範疇で演奏している。キーボードは使わない。コーラスも別のメンバーが歌う。五人でできることを全力でやっている。過不足がない。レコーディングでは音を重ねているのだろうが聴く分にはそれを感じない。おそらくライブでも同じ演奏を再現できるはずである。
アルバム「パイロマニア」辺りまではこのような「過不足なし」であったように思う。アルバム「ヒステリア」から音を重ねるようになってしまう。
昔は多くのバンドが「過不足なし」であった。そのため毎年、アルバムを発表していた。八十年代辺りからレコーディングに時間をかけるバンドが増え、毎年、アルバムを発表するバンドは皆無になった。
クオリティの高いものを聴くために待たされるのは構わない。しかしやり過ぎてクオリティの下がったものを聞かされるのは堪らない。
ならば荒削りでもバンドのメンバーが全力を尽くしたアルバムを聴きたい。
デフ・レパードのセカンド「ハイン・ドライ」はそんなアルバムだ。

このアルバムの邦題は「ハイ・アンド・ドライ」である。原題が「High 'n' Dry」だから「ハイン・ドライ」が正しい。
なおアートワークはヒプノシスであることを今、知った。

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[2016-03-21]

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