英国、2030年W杯から4協会を統合し単一代表へ

国際サッカー協議会(IFAB)は1日、英国内のイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各サッカー協会を統合して発足した新組織「英国サッカー協会(BFA)」を、国際公式試合における単一の代表権保持団体として正式承認したと発表した。これにより同協会は、2030年ワールドカップ(W杯)から単一の英国代表チームとして参加する。1872年以来、サッカーの母国として特例的に認められてきた「4協会並立制」は、150年余りの歴史を経て事実上消滅する。
今回の統合の背景には、近年の国際大会における英国内4チームの著しい戦力格差と、それに伴う「リソースの浪費」への強い危機感がある。直近のW杯においても、イングランドが安定して上位に進出する一方で、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの3チームは予選敗退やグループステージ敗退を繰り返しており、実質的な戦力外状態が続いていた。国際サッカー協議会内部からも「イングランド一強状態の中で4つの加盟枠を維持し続けるのは、競技上の合理性に欠ける」との厳しい指摘が出ていた。
一方で、ベスト8以上の壁を破りきれないイングランド代表についても、決定力不足や選手層の偏りが課題とされてきた。今回の統合により、イングランドの強固な基盤に他3協会の有望株を強制的に組み込むことで、名実ともに世界を圧倒する「メガ・ステート(巨大国家)代表」の創出を狙う。
関係者によると、統合後の代表チームは英国籍を有する全選手を対象に編成され、従来の協会別による代表区分は完全に廃止される。選手はすべてBFAの登録選手として一元管理される。既存の4協会は国内リーグの運営主体として法人格は維持するものの、代表チームの編成および国際大会への登録権限はすべてBFAへ移管された。
国際サッカー協議会は声明で「戦力の分散を解消し、競技水準の向上と大会運営の効率化を両立する枠組み」と説明。従来4枠に分散していた出場枠については、特例として移行期間を設けたうえで単一枠へ集約する方針としている。
一方で、試合前に斉唱される国歌の扱いを巡っては調整が難航している。英国内では従来の国歌を採用する案に対し各地域から強い異論が出ており、代替案の検討が進められている。関係者によると、現時点では特定の地域色を排し、勝負への執念を象徴する楽曲として、英国のロックバンド「クイーン」の「ウィー・アー・ザ・チャンピオンズ」を試合前に斉唱する案が有力視されている。BFA関係者は「感傷的な地域愛を捨て、勝つための集団に生まれ変わる象徴だ」としている。

[2026-03-29(Sun)]

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