PK戦の最初の1本を外すと勝つ確率が0.28に下落する
FIFAワールドカップ2014はドイツとアルゼンチンの決勝戦になりました。
今大会の決勝トーナメントはPK戦が多いように思います。
一回戦のブラジル対チリは1-1でPK3-2、コスタリカ対ギリシャは1-1でPK5-3。
二回戦のオランダ対コスタリカは0-0でPK4-3。
準決勝のアルゼンチン対オランダは0-0でPK4-2。
PK戦は実力が互角であれば勝つ確率は0.5です。しかし始まると1本蹴る毎にお互いの勝つ確率は変動します。
いくつかのケースの確率計算をしてみました。
なおPK1本の成功率は0.77としています。
これは「世界最高の選手リオネル・メッシの何がすごいのかが統計的データ分析で明らかに - GIGAZINE」を参考にしました。「2010年のワールドカップ以降の公式戦2万2904試合分のデータ」によれば「ペナルティキック(PK)の成功率は86%(全選手平均77%)」とのことです。
全てを外す場合
両チーム5人ずつが全て外す場合です。
始める前は先攻の勝つ確率は0.5です。
先攻の1人目が蹴って外すと先攻の勝つ確率は0.28になります。いきなり相当やばいです。
後攻の1人目が蹴って外すと先攻の勝つ確率は0.5に戻ります。
先攻の2人目が蹴って外すと先攻の勝つ確率は0.26になります。さらに悪化します。
これを続けて先攻の5人目が蹴って外すと先攻の勝つ確率は0.12になります。後攻の5人目が決めれば負けで、成功率が0.77なので、勝つ確率は0.23になりそうですが、外して延長になって負けるケースがあるのでさらに低くなります。
回 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
先攻が外した後の 先攻が勝つ確率 |
0.28 | 0.26 | 0.23 | 0.18 | 0.12 |
後攻が外した後の 先攻が勝つ確率 |
0.50 | 0.50 | 0.50 | 0.50 | 0.50 |
全てを決める場合
両チーム5人ずつが全て決める場合です。
始める前の確率は0.5、後攻の5人目が決めた後の確率も0.5であまり変動せずに推移します。
回 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
先攻が決めた後の 先攻が勝つ確率 |
0.57 | 0.57 | 0.58 | 0.59 | 0.62 |
後攻が決めた後の 先攻が勝つ確率 |
0.50 | 0.50 | 0.50 | 0.50 | 0.50 |
先攻が全てを決め後攻が全てを外す場合
先攻は5人ずつが全て決め、後攻は全て外す場合です。
先攻の1人目が決めて後攻の1人目が外すと先攻が勝つ確率は0.79になります。
後はどんどん上昇して後攻の3人目が外した時点で勝ちが決まるので1.0になります。
回 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|
先攻が決めた後の 先攻が勝つ確率 |
0.57 | 0.85 | 0.99 |
後攻が外した後の 先攻が勝つ確率 |
0.79 | 0.96 | 1.00 |
[ 2014年7月12日 | カテゴリー: サッカー | タグ: PK , 数学 , 確率 ]
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