月９ | 最後は運です。

月９

「昨夜のドラマ観た？　ゲツクとかゲックとかゲッキュウとか何と呼ぶのかはっきりしろって揉めているやつ」
「揉めていないし、ゲッキュウなんて呼んでいる人、見たことないよ。ドラマは観ていないけど。織田裕二の出ているやつだろ」
「織田裕二？　そんな人、出てたっけ？　鹿賀丈史だよ」
「何か違うような気がするよ」
「月９と言えば「月曜ミステリー劇場」だよ」
「二時間ドラマじゃないか」
「そう、昨夜は「寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁」。島田荘司の原作が映像になるのを見るのは初めてだ」
「どんな話なの？」
「トラベルミステリーの傑作で島田荘司の出世作。時刻表トリックだね。ただ、もう20年も前の作品だから、かなり設定が変わっていて、携帯電話で連絡を取り合っているし、刑事役の真中瞳はパソコンで電車の時刻を調べている」
「じゃあ時刻表なんか見ないんだ」
「見ないよ。電車に乗っている鹿賀丈史が携帯電話で本庁に問合せしてインカムを付けた真中瞳がパソコンで最短経路と時間を調べちゃう。現代に時刻表トリックなんてありえないんじゃないか」
「なるほどね」
「簡単に人を殺せない世の中になっちゃったね。ＩＴも良し悪しだね」
「良しだよ」

[2004-12-07(Tue)]

漫才

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