「名前は何だ？」事件

食物アレルギー殺人事件であまりに簡単な問題を出して不評を買いました。

懲りずに、また即興でミステリを書いてしまいました(ミステリというよりとんちクイズみたいですが)。前回よりはちょっと難しいです。
今日は「問題編」です。

問題編
「課長、容疑者を捕まえて取り調べをしました」
「おお、何という名前だ？」
「それが分からないのです。名乗らないのです」
「それは容疑者とは呼ばないのではないか。何か所持品はないのか？」
「ありません。自分の名前は言わない代わりに関係者の名前はぺらぺらとしゃべっています」
「おお、どんな名前だ？」
「はい。まず父親の名前がヘケロ・エヌ」
「おい、どこの人間だ？」
「分かりません。何やら、バーレーンだか、ヨルダンだか、あちらの名前だそうです。でも本人は日本人です」
「ふざけているな。他には？」
「はい。高校のときの先生の名前が古瀬谷朝宗(ふるせやあさむね)」
「他には？」
「初恋の女性が細目亮子(ほそめりようこ)」
「他には？」
「二番目の女性が勅使河原真由美(てしがわらまゆみ)」
「随分、字数の多い女だな。他には？」
「三番目の女性が奥本雛乃(おくもとひなの)。これが現在、付き合っている女性だそうです」
「で、本人は何と言っている？」
「はい。自分は日蓮(にちれん)の生まれ変わりとか、何とか言っています。一体、この男の名前は何なんでしょう？」

[2004-08-05(Thu)]

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