複雑系

数年前に友人が「複雑系だ」と連呼していたので「何のことか?」と興味を持ってはいたのですが、最近見つけたのが「複雑系」(M・ミッチェル・ワールドロップ、新潮文庫)というそのものズバリの本。41字18行で700ページ近くとなかなかのボリュームでしたが、腰痛で寝込んでいる間に一気に読み終えました。
「複雑系」に関わる研究をしている学者たちのインタビューを中心に「複雑系」とは何かを紹介する本です。難しくてよく分かりませんでしたが非常に面白かった。「物理学と経済学を同列に論じてしまうことが複雑系」ととりあえず解釈しました。世界には物理学にも経済学にも進化論にも宇宙にも通用する一つの理論があるのではないか、と追究する学者がいる。
私はこれを読んでもう物事をチマチマ考えるのはやめることにしました。

次に「柳生石舟斎」(山岡荘八、講談社)を読みました。「無刀取り」という、素手で剣を持つ相手に立ち向かう奥義を会得するという話ですが、これを「戦わずして勝つ」「戦わずして世を治める」という兵法にまで昇華させた柳生一族は江戸徳川幕府を陰で支えるようになります。「一人対一人」という兵法も「一人対民衆」という兵法も同じであるという考え方はまさに「複雑系」。

ということで、今、私の頭の中は「複雑系」でいっぱいです。

[2004-07-26(Mon)]

アート・文化

子供の名前 | 離乳食セットを3セット

© 2014 You Look Too Cool