「終戦のローレライ」を読み「ローレライ」を観る

「終戦のローレライ」を読みました。文庫本で4分冊という大長編ですが、途中でだれることもなく、一気に読めました。
あらすじを一言で言うと、終戦間際に、日本が、ドイツから入手した潜水艦でアメリカ艦隊を突破し、東京を目標とする原爆を搭載した爆撃機の発進を阻止する、というもの。

全編、潜水艦の戦闘シーンが満載。漫画「沈黙の艦隊」を思い出します。
潜水艦の場合、相手の位置を知る、というのがポイントなのですが、この潜水艦に搭載された装置が突拍子もない仕掛けでとんでもなく高性能。この仕掛けが何なのか、というのが前半の山場になります。

その他、終戦間際の日本の様子が克明に記されています。
原爆投下前後の広島の様子、南方の島での戦闘の様子など、その悲惨さを思い知らされました。
一方、国の上層部は終戦間際まで芸者遊びをしていた、という描写があり、それほど余裕があったということは知りませんでした。格差社会ということであれば、現在よりも当時の方が酷かったのでしょう。

そして、この映画版「ローレライ」を観ました(もちろんテレビで)。
文庫本4冊の内容を2時間の映画にしているわけで、多くの部分が端折られています。特に、主人公クラスの一人が出てきません。
ヒーローの妻夫木聡はともかく、ヒロインの香椎由宇の演技が、よく言えば初々しく、普通に言えば酷いのですが、「クォーターの役だから、まあよいか」という感じです。

関連記事

[2007-07-29(Sun)]

ミステリ

日本、韓国にPKで負ける | ダークライをゲット

© 2014 You Look Too Cool