Nursery Cryme - Genesis

ライトハンド奏法あるいはタッピング奏法の元祖はジェネシスのスティーヴ・ハケットであるらしい。
そもそもタッピングとは何か。

ギターの奏法としてはタッピング以前から、左手の指で指板を強く押さえることで発音するハンマリングと少しはじくように放すことで発音するプリングというテクニックがある。これを繰り返せば二音のトリルになる。
右手の指を同様に使えば三音またはそれ以上のトリルになり、離れた音を出せるので、高速のアルペジオ(分散和音)になる。これをタッピングと呼ぶ。余談だが左手の四本と右手の四本でこれをやるのがエイトフィンガー奏法である。

さてスティーヴ・ハケットはどの曲でこれをやっているのか。
ジェネシスのメンバー変遷については「ジェネシスのメンバーの変遷」で確認できる。
スティーヴ・ハケットはサード・アルバムの「ナーサリー・クライム」からジェネシスに参加する。
邦題は「怪奇骨董音楽箱」で、これはやり過ぎ、意訳し過ぎと言わざるをえない。原題の「Nursery Cryme」は、童謡という意味の「nursery rhyme」と、犯罪という意味の「crime」を合わせたものである。ジューダス・プリーストの「Stained Class」と同じダブル・ミーニングである。
このアルバムには、ギタリストのスティーヴ・ハケットのほかにドラマーのフィル・コリンズが参加し、ジェネシスの全盛期のメンバーが揃う。
ジェネシスは五大プログレッシヴ・ロックの一つに数えられるが、音像が最も混沌としているように感じる。曲の構成を巧妙に考えているようには思えないし、ピーター・ガブリエルの歌はさほど上手くない。

この「ナーサリー・クライム」の一曲目「ザ・ミュージカル・ボックス」も思いついたアイディアを次々に並べたという感じで雑然としている。アルバムの邦題の「怪奇骨董音楽箱」はここから付けたのかもしれない。
中間部にスリリングなインストゥルメンタル・パートがあるが、ここでスティーヴ・ハケットのタッピングが披露されている。4分30秒のあたりである。
実はこれを確認するのにYouTubeを見た。タッピングはアタックが弱いのでキーボードの音と区別しにくいと言い訳をしておく。逆に言えばキーボードがいるバンドでタッピングなどが必要なのだろうか。
余談だが、この頃のフィル・コリンズは髪の毛が長い。

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[2015-12-08]

Genesis,1971年

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